油入機器の漏油検出材
変電所には、変圧器や油遮断器といった油入機器が多く設置されています。この油入機器は、絶縁油をタンク内に封入しており、フランジや機器接合部にOリングやパッキンを用いた油密部で絶縁油の封入状態を確保しています。しかし、Oリングやパッキンの経年劣化により、油密部から絶縁油が漏れ出す不具合が発生します(下図参照)。油入機器の油密部から漏油が発生しても、薄黄色に変色するのみで遠隔からの確認が困難と言われています。そこで漏油検知材(ユカシミール™ YK-1)を開発いたしました(下図参照)。ユカシミール™は幅6cm 長さ約48cmの帯状のシート形状となっています。裏紙をはがして、フランジなどの嵌合面に貼って使用します。ユカシミール™は、はさみなどでお好みのサイズに切って使用することができます。
漏油発生!その時、ユカシミール™は?
漏油トラブルが起こると白→黒へ変色して、トラブル箇所を明確に判別できるようにします(下図参照)。初期段階の油滴をユカシミール™に浸漬することで油滴の地面滴下を遅らせ、早期検出を手助けすることで環境汚染の防止に役立ちます。また、早期検出は設備の修理も容易になると推測しています。
変電所を例にすると、変圧器や油遮断器などに油入機器が使われています。これら設備のラジエータのフランジやバタフライ弁、小バルブや採油弁の根元など様々な箇所での活用が期待されています。
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ペンネーム: しんえもん
参考文献:熊井 有希, 小園 直輝, 杉本 敏文 「油入機器の漏油検出材の試作」7-130 平成31年電気学会全国大会(2019)